新しい資本主義実現について②

query_builder 2021/11/23
ブログ
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 さて、前々回のブログでは、新しい資本主義について簡単に触れました。


 個人的に興味があるのは、国が分配戦略(安心と成長を呼ぶ「人」への投資の強化tpされています。)として取り組むことを明言している内容です。


 特に、新たなフリーランス保護法制の立法は、非常に興味深い分野です。


<参考>

内閣官房「新しい資本主義実現本部/新しい資本主義実現会議」(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/index.html

内閣官房「緊急提言 概要~未来を切り開く「新しい資本主義」とその起動に向けて~」https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/pdf/kinkyuteigen_gaiyou_set.pdf


分配戦略

民間部門における中長期も含めた分配強化に向けた支援


 分配戦略とは、おそらく富の分配という意味を含んでいるものと思われます。


 その支援は、次の通り掲げられています(前掲内閣府「緊急提言」)。


民間部門

  1. 新しい資本主義を背景とした事業環境に応じた賃上げの機運醸成
  2. 男女間の賃金格差の解消
  3. 労働分配率向上に向けて賃上げを行う企業に対する税制支援の強化
  4. 労働移動の円滑化と人的資本への投資の強化
  5. 非正規雇用労働者等への分配強化
  6. 大企業と中小企業の共存共栄を目指した、取引適正化のための監督強化、産業界への働きかけ強化
  7. 事業再構築・事業再生の環境整備
  8. 新しい資本主義の時代における今後の税制の在り方についての政府税制調査会における検討


公的部門

  1. 公的価格の在り方の抜本的見直し
  2. 子ども・子育て支援
  3. 財政の単年度主義の弊害是正

非正規雇用労働者党への分配強化

新たなフリーランス保護法制の立法


 特に関心が高いのは、非正規雇用労働者等への分配強化の一つとして掲げられている「新たなフリーランス保護法制の立法」です。


 フリーランス保護の動きは、昨今、大変盛んになってきております。


 例えば、令和2年11月25日から、関係省庁(内閣官房・公正取引委員会・厚生労働省・中小企業庁。以下同じ。)と第二東京弁護士会がタッグを組んで、フリーランス・トラブル110番を開設しています。


 これは、曖昧な契約、ハラスメント、報酬の未払いなど、フリーランスに多くあるトラブル事例について、幅広く相談の窓口になることを目的としています。

フリーランスを保護する動き

フリーランス・110番



 フリーランスは、約4割が、1年以内にトラブルを経験しています(共同通信「フリーランス4割がトラブル経験 立場の弱さ浮き彫りに、連合調査」令和3年11月18日18時45分配信(https://news.yahoo.co.jp/articles/28ad9d5a6854d3b7bbd6d29c45079a743171de93))。


 そして、トラブルを経験した人に対処法を聞いたところ「何もしなかった、何もできなかった」が31.2%と報道されています。


 このような状況に対し、フリーランス・トラブル110番は、次のようにフリーランスをサポートすることを開始しています。


厚生労働省「フリーランス・トラブル110番」(https://freelance110.jp/


 これは、とても期待の高い取り組みだと思います。なぜなら、フリーランスにとっては、自分の身を守るのは自分しかいません。しかし、法律を扱えるほどの知識がある方は、実は稀だったりするからです。



フリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に業務を委託する事業者の方等へ


 さらに令和3年3月26日、関係省庁は「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」を定めています。


 これは、フリーランス・トラブル110番と相まって、極めて重要な意義を有すると考えます。


 なぜなら、フリーランスは一般に「業務委託契約」として契約を締結することがあると思いますが、業務委託契約と称すれば労働者から排除されるとは限らない旨が明記されているからです。


 業務委託契約は、独占禁止法、下請法、労働関係法令との関係から、緊張感を保っています。


 詳しくは別の稿で触れたいと思いますが、このような取り組みが高く評価されれば、フリーランスの泣き寝入りを防ぐことができるでしょう。

まとめ

まとめ


 このような取り組みが徐々に行われている中、新たな立法が提言されていますから、企業側としてはより一層緊張感が増します。


 企業とフリーランスのあるべき姿はどのように整理されるのか、また、その際にどのような契約書を作成すべきなのか。


 様々な利害関係がぶつかり合う分野ですので、今後の動きには十分な注意が必要です。

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