アフィリエイト広告等に関する検討会の行方

query_builder 2021/12/03
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 年内目途で論点整理が完了するとされている「アフィリエイト広告等に関する検討会」が本年11月26日で第5回を迎えました。


 どのような論点整理が行われ、今後、アフィリエイト広告についてどのような規制が行われることが予想されるでしょうか。


<参考>

消費者庁「第5回 アフィリエイト広告等に関する検討会(2021年11月26日)」(https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/meeting_materials/review_meeting_003/026634.html

あらすじ

工程


 アフィリエイト広告の検討会は本年6月10日から開始され、第2回から第4回にかけて事業者団体等へのヒアリングが行われています。


第2回検討会

  • 独立行政法人国民生活センター
  • 公益社団法人日本広告審査機構
  • 日本アフィリエイトサービス協会


第2回は、どちらかというとアフィリエイト広告を規制する側からのヒアリングだったようです。


第3回検討会

  • イー・ガーディアン株式会社
  • 株式会社ファンケル
  • 公益社団法人日本通信販売協会
  • 一般社団法人日本インタラクティブ広告協会
  • ヤフー株式会社


第4回検討会

  • 一般社団法人日本アフィリエイト協議会
  • アマゾンジャパン合同会社
  • 楽天グループ株式会社


そして、これらの事業者団体等からのヒアリングを経て、第5回・第6回で論点整理等が行われます。


消費者庁「資料2-1 これまでの検討会の振り返り(事務局資料)」(https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/meeting_materials/assets/representation_cms216_211126_03.pdf)1頁より引用

主な検討や議論の内容


 第1回から第4回までの主な検討・議論の内容で、法改正に影響がある重大なものとしては、概ね次のとおりと考えます。



  • 問題となる表示をする事業者はごく一部であること(第1回)

意図的に問題のあるアフィリエイト広告表示を行うような広告主に対してどのように対応するか(第1回)

意図的ではないものの、問題のあるアフィリエイト広告表示を行うような広告主に対してどのように対応するか(第1回)

媒体社に違法広告の削除要請をした場合にすぐに削除すること(第2回)

アフィリエイターは問題を起こしても何もペナルティがないことが不思議であり、そのことが販売者の責任逃れにつながっているのではないか(第2回)

ASPが全てチェックするのは不可能だとしても、広告主自身が全てのアフィリエイト広告に責任を持つことは必要である(第2回)

アフィリエイト広告の責任が広告主にはないとする意見を払しょくすることが必要(第4回)


 具体的には故意、過失の別で責任の追及に変わりがあるかといった点や、広告主の責任は免れ得ないなどといった点が重要だと思います。


 そうすると、どのように責任追及するかといった点が問題となります。法改正に当たっては、立証責任の転換の有無や刑事罰の導入などがあり得るでしょうか。


 (なんとなく、それはないと思ってはいますが)特に刑事罰が導入されるとなると、事業者としては慎重な広告運営が要求されることとなるでしょう。

取りまとめに向けた論点の検討


 さて、取りまとめに向けて、次の3つの論点に整理できると考えられています。


  1. 問題のあるアフィリエイト広告に対する法執行
  2. 広告主によるアフィリエイト広告の管理方法(未然防止の取り組み)
  3. アフィリエイト広告に関する官民協同した情報共有体制の構築


 もっとも、「アフィリエイト広告そのものが問題のある広告手法ではない。確かに問題のある表示の露出は多いが、その ような問題のある表示の大部分は、一部の問題のある広告主や、その出資会社・コンサルタント会社により生み 出されているものが占めているのが実態である。」というように、アフィリエイト広告自体が、直ちに違法や不法になるわけではないというのは、議論の前提としなければならないでしょう。


 そうすると、アフィリエイト広告に対する事業者側の責任の認識を強く求める法改正になると思われますから、その管理体制や審査体制の構築などが、主な注力点になると考えます。


 この点、「広告主は、アフィリエイト広告の管理(例えば、表示内容の確認、確認を行うための表示内容の保存)を十分に行 うことが必要ではないか。」とか「広告主は、社内の担当者及びアフィリエイターに対して、景品表示法の専門家による定期的な研修を実施するこ とが必要ではないか。」などの意見もあることから、その可能性は否定できないものと思われます。

まとめ

法改正は必須


 これまでの取りまとめの経緯を見てみると、法改正が行われる可能性は極めて高いといえるでしょう。


 問題は、その改正内容であり、現実的なのは広告審査体制や管理体制の整備が求められるということがあります。


 さらに踏み込んだ改正を行うとすれば、アフィリエイト広告について、「これは公告である」旨の表示を義務付けるなどが考えられます。これが行われれば、正直かなり強気な法改正だなという印象を受けます。


 最後に最強な法改正は、刑事罰の導入です。罰金刑が導入されるだけでも、事業主にとってはかなり脅威です。


 これらの点を注意深く観察し、法改正に備える必要があると思われます。

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