成年年齢引き下げについて

query_builder 2022/01/11
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 本年4月1日から、成年年齢が引き下げられます。これは、民法改正によるものです。


 正直、どのようなメリットがあるのか今一つピンときませんが、来るものは避けようがありません。


 新たに成年となる方やその保護者の方におかれましては、特に詐欺被害などの消費者被害には十分ご注意の上、正しい知識と教育によって、適切な判断と行動をしましょう。


<参考>

法務省「民法(成年年齢関係)改正 Q&A」(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00238.html

政府広報オンライン「政府広報特設サイト」(https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/seinen_18/index.html

成年年齢引き下げ

成年年齢引き下げの理由


 わが国では明治9年以来、成年年齢は20歳とされております。


 昨今、投票権や選挙権の年齢が18歳となったことは記憶に新しいところではあります。


 そして、これに伴って民法においても18歳以上の人を大人として取り扱うのが適当ではないかと議論がなされるようになりました。


 法務省によれば、「成年年齢を18歳に引き下げることは、18歳、19歳の若者の自己決定権を尊重するものであり、その積極的な社会参加を促すことになると考えられます。」とあります。


 個人的には、あまり賛同できません。なぜなら、自己決定権を尊重し、その積極的な社会参加をするには、そのための教育がなされた上でさらにこれを十分理解していることが前提だからと思うからです。そしてその教育の水準は「すべてわかってたんだから自己責任だよな?」と言える水準にまで至らなければならないでしょう。自己責任を追及することができるのは、相手方がその説明責任を果たした上で、初めて追及できる性質があると考えます。


 そうすると、


教育の水準はどうか?対話的な教育によって若者ひとりひとりの理解を高めることが推奨されているがそれを果たせているか?

法律はどうか?いくら消費者契約法・特定商取引法などがあるからといって

真に被害者がこれらを扱えるほどの気力・財力・知識力はあるか?また、訴訟手続などについては立証責任の転換は十分か?


 など、気になる点は多々あるような気もします。

成年年齢引き下げはいつから


 本年4月1日からです。


 また、前掲法務省Q&AのQ2によれば、次のように整理できます。


  • 本年4月1日の時点で18歳以上20歳未満の方(2002年4月2日生まれから2004年4月1日生まれまでの方)は、その日に成人になります。
  • 2004年4月2日生まれ以降の方は、18歳の誕生日に成人になります。

成年年齢引き下げの影響


 概ね次のことを親権者の同意がなくてもできると説明されることが多いです。ただし、酒・たばこ・競馬・競輪・オートレース・モーターボート競走は20歳のままです。


  1. アパートを借りる。
  2. 携帯電話を購入する。
  3. クレジットカードを作成する(審査結果は別問題)。
  4. ローンを組んで自動車を購入する。


 なお、前掲法務省Q&AのQ3によれば、2022年4月1日より前に18歳・19歳の方が締結した契約は、施行後も取り消すことができると説明されています。

その他

政府の特設サイト


 先ほど、自己責任を追及するには教育等をすべきであると述べましたが、政府はもちろんこの点配慮しています。


 今般、政府広報オンラインでは、東京リベンジャーズとコラボして特設サイト(クリックすると特設サイトに飛びます。)を作り、公開しています。


 ほかにもポスターを掲示したり、SNSを活用したりして広報活動を行っています。


 もっとも、これを若者や親権者が読めばよいですが(さらに読んで理解ができればよいですが)、そもそも読むのかどうかといった点など不明な点があります。


 効果を発揮すれば、その分だけ自己責任論を主張することができるかもしれませんが、どうなるかは実際に本年4月1日以降にしかわかりませんね。

わからなかったら専門家へ


 政府の特設サイトなどで興味を持ったときは、そのまま専門家に相談したりするのが一番良いです。


 例えば地方公共団体では無料の講座をしていたり、弁護士、司法書士、行政書士などの専門家が有志でそのような活動を行ったりもしています。


 また、消費者庁から業務を一部受託している公益社団法人全国消費生活相談員協会などは、消費者教育の講師派遣事業を展開しています。


 いまはオンラインなどで気軽に話を聞ける体制は整っていますので、このような仕組みを積極的に活用するとよいでしょう。


 その上で正しい知識を身に付け、消費者被害を防止しましょう。また、消費者被害に巻き込まれたら、警察や弁護士(弁護士や一部司法書士に限ります。)に迷わず相談してください。

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