【広報】行政機関による法制度

query_builder 2022/05/24
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 行政機関による法制度の広報活動が行われています。


  法務省では、本日、相続登記・遺産分割についてのホームページが公開されました。相続登記の手続や、遺産分割手続の案内などがまとめられています。


 厚生労働省では、労働法の基礎知識をまとめたハンドブックを作成し公表しています。


 消費者庁では、高齢者向け消費者教育教材が公表され、消費者被害防止に努めています。


 今回は、それぞれ概要について触れてみたいと思います。


<参考>

法務省「あなたと家族をつなぐ相続登記 ~相続登記・遺産分割を進めましょう~」(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00435.html

厚生労働省「知って役立つ労働法~働くときに必要な基礎知識~」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouzenpan/roudouhou/index.html

消費者庁「高齢者向け消費者教育教材(動画)」(https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_education/public_awareness/teaching_material/movies_for_seniors/

法務省

相続登記


 相続登記は、弁護士又は司法書士の業務です。昨今、高齢化社会に伴ってか、所有者不明土地が増えすぎているという大きな問題が提起されました。


 これに伴って、不動産登記法と民法を改正し、所有者不明土地をなくしたり活用したりしよう!という機運が高まり、実際に法改正がされました。


法務省「所有者不明土地関連法の施行期日について」(https://www.moj.go.jp/content/001360807.pdf)から引用


 令和6年4月から、相続(遺言を含みます。)によって、不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければならなくなります。


 この点は色々複雑なので、司法書士の先生へお問い合わせいただけるとよいですが、制度としてこんなことがあるんだなぁと頭の片隅に置いていただくとよいかもしれません。

遺産分割


 遺産分割については、令和5年4月1日から若干法律に変更があります。


 すなわち、被相続人が亡くなった時から10年経過後は、法定相続分によって遺産分割をするという変更です(新民法§904の3)。


 例外などもあるので詳しくは専門家にご相談いただくとよいですが、この変更の目的は、概ね次のとおりと整理されています。


  • 相続人に右記の遺産分割請求を促す。
  • 法定相続分を基準とした円滑な分割


 もっとも10年ですから、かなり年月が経たないとこの条文には該当しないと思われますが、念のため存在だけでも頭の片隅に置いておくとよいかもしれません。


法務省「具体的相続分による遺産分割の時的限界」(https://www.moj.go.jp/content/001372212.pdf)から引用

厚生労働省

知って役立つ労働法


 厚生労働省は、「知って役立つ労働法」というハンドブックを、日本語、英語、中国語、ベトナム語の4か国語で発行しています。


 発行の理由は、「今後の労働関係法制度をめぐる教育の在り方に関する研究会報告書」(平成21年2月)の中で「労働関係法制度を知ることは、労働者・使用者双方にとって不可欠であり、わかりやすさを最優先にしたハンドブック等を作成・配布するといった取組を強化すべき」との指摘がなされたからだと説明されています。


 中身をちらっと拝見しましたが、結構厚いです。目次をさらっとなぞるとよいかもしれません。一部抜粋するとすれば、相談窓口はいい情報だと思います。(厚生労働省「知って役立つ労働法」(https://www.mhlw.go.jp/content/000941671.pdf))


  • 働くことに関する主な相談窓口フローチャート
  • 働くことに関する相談窓口

① 総合労働相談コーナー

② 労働基準監督署

③ ハローワーク(公共職業安定所)

④ 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)、需給調整事業課(室)

⑤ 労働委員会

⑥ 都道府県

⑦ 日本司法支援センター(法テラス)

⑧ 日本年金機構(年金事務所)

⑨ 地域若者サポートステーション(サポステ)

⑩ 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」

⑪ ハラスメント悩み相談室


 労働関係の法的保護は充実しつつあります。たらいまわしなどということもあったりするかもしれませんが、これは特に行政機関に相談した場合、ちょっとだけ担当外だからという理由もあり得るそうです。根気強く相談するとよいと思います。

消費者庁

高齢者向け消費者教育教材


 消費者庁からは、高齢者向けの動画が公開されています。


 ただ、これをざっと拝見したところ、動画が羅列されており、正直これを全部見るのか・・・と若干億劫になります。


  • スマホデビュー時に気を付けたいこと(TOTAL:7分37秒)
  • ショートメッセージによる架空請求に気を付けよう (TOTAL:5分46秒)
  • SNSで、うまい話にだまされないために (TOTAL:7分14秒)
  • ネットショッピングを安全に利用するために (TOTAL:7分19秒)
  • アプリを理解し安全に使おう (TOTAL:7分07秒)
  • 送り付け商法にご用心 (TOTAL:1分53秒)
  • 還付金詐欺に気を付けよう (TOTAL:3分05秒)
  • 消費生活センターに相談しよう (TOTAL:5分28秒)


 最後の「消費生活センターに相談しよう」というのを一番初めにご覧になった方がよいかもしれません。


 予防ももちろん重要ですが、消費者被害にあった際の相談先の認知は、特に重要だと考えるからです。


 予防は、お孫さんやお子様が実家に帰った際に、夕飯でも食べながらご覧になるということを想定されているのでしょうか。そんな感じで「予防するぞ!」と意気込んでご覧になるよりは、「まぁこんなこともあるよね」程度にして、家族と一緒に見たという事実が合わさる方が記憶に残るかもしれません。

まとめ

行政機関をうまく使う


 昔(と言っても私は存じ上げませんが)よりも、行政機関の相談等の対応は充実していると言われています。この契機は、行政手続法や、これと同様の行政手続条例などが充実したことが由縁とされています。


 「冷たいし杓子定規だ」というイメージとは異なって、質問すれば丁寧に案内してくださる行政職員の方も多いので、臆することなく聞いてみるといいと思います。


 その際にはぜひ、「税金払ってるんだから!」というようなスタンスではなく、一人の人間と接するという姿勢を持って臨んでいただければと、外部から素直に思います。

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