え!?ないの!?広告してあったのに・・・

query_builder 2022/07/29
ブログ
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 「半額ビールキャンペーン開催!」・・・あれ、注文したら半額じゃないではないか!


 これ、何が問題なんでしょう。


 景品表示法は、おとり広告について、不当表示として定めています。「スシローと景品表示法」と題するブログでも書きましたが、おとり広告は、結構いろんな会社で行われている感覚があります(あくまで、私の主観的な感覚ですが・・・)


 今回も、おとり広告について触れてみたいと思います。一回、イメージが悪化すると、後の広告表示が適正であっても、世間は敏感に反応し、二次・三次的な事件が起こるというのも、具体例から見てみましょう。


<参考>


消費者庁「おとり広告に関する表示」(https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/representation_regulation/case_002/

消費者庁「景品表示法違反行為を行った場合はどうなるのでしょうか?」(https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/violation/


景品表示法

景品表示法上のおとり広告とは?


 おとり広告は、景品表示法5条3号に基づいた平成5年4月28日公正取引委員会告示第17号に定められています。


景品表示法
(不当な表示の禁止)
第五条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。
一~二 (略)
三 前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの


 そして景品表示法5条3号に基づいて、次のように、商品・サービスが実際には購入できないにもかかわらず、購入できるかのような表示を不当表示としています。


  1. 取引を行うための準備がないのに表示する。
  2. 供給量が著しく限定されているにもかかわらず、その限定の内容が明りょうに記載されていないのに表示する。
  3. 供給期間・供給の相手方・顧客一人当たりの供給量が限定されているにもかかわらず、その限定の内容が明りょうに記載されていないのに表示する。
  4. 合理的理由がないのに取引の成立を妨げる行為が行われる場合や実際には取引する意思がないのに表示する。


欠品は仕方ない?


 取引を行うための準備がないのに表示することは、景品表示法上の不当表示に当たります。


 しかしそうはいうものの、販売業者においては数に限りがありますから、欠品という事態は当然に生じる可能性があります。


 そこで、欠品に対して、どのような対応を販売業者は求められるのでしょうか?


 この点について少なくとも、のぼりを撤収するといったことや、看板にその表示をしている場合には、欠品である旨の打消し表示をすることが求められるでしょう。


 今回、スシローでまた問題となっており、消費者は次のように取材で応答しています。


しかし、品切れのために購入できなかった客が一定数いるようだ。取材に応じた30代の女性は、半額のビールを目当てに15日19時過ぎに山梨県甲府市の店舗を利用したものの、注文画面に「品切れ中」と表示されて頼めなかったという。入店前にその旨は伝えられず、「説明をしてほしかった」と肩を落とす。
JCASTニュース
「スシロー「生ビール半額」企画、SNSに「注文できなかった」報告複数 品切れに客落胆、会社は実態調査へ」


 「入店前にその旨は伝えられず、」となるのが販売業者側の責任か、それとも消費者側が単に見落としたのかはわかりませんが、のぼりの撤収等したりすれば、このような言い分に対抗することができるでしょう。この辺は、販売業者としては、シビアになるべきです。


FNNプライムオンライン「スシロー“ビール半額”広告でレジ行くも「実施してない」 フライング告知で謝罪…返金対応」

二次・三次的事件


 表示については、一度、消費者庁から処分が下ると、その影響はかなり大きいです。


 例えば、クレベリンで問題となった大幸薬品は、優良誤認(景品表示法§5一)が認められる広告の取りやめを命じる措置命令が下され、これによる販売不振や返金見込みの計上などが影響し、同社の令和3年1~3月期の連結決算は17億4800万円の最終赤字だったとして、大量の希望退職者を募っています(ITmediaビジネス「クレベリンで苦境の大幸薬品、希望退職を募集 「コストダウンを早急に」」参照)


 また、スシローでは、根拠が明確ではない風潮として、ジョッキが小さいということが叫ばれており、ネット上で若干炎上しています(ねとらぼ「スシロー、“ビール半額”で今度は「ジョッキが小さい」との報告? 運営元「内容量に差異はない」と否定」から引用)


 このように、消費者庁の処分は重大ですから、私としては、広告表示には細心の注意を払った上で、もはや広告での顧客誘引に代わる方法を模索するのも、ありかもしれないと考えています。


 例えば、商品性の向上とか、顧客本位の経営体制などが、その方法として挙げられるでしょう。

まとめ

おとりになってない?処分が下ると大変!


 今回は、二次・三次的事件について具体例を取り上げて触れてみました。


 消費者庁の管轄する、消費者行政は、国民・市民に直接関係する行政ですから、一度処分が下ると、ネット等で炎上しやすいです。


 そして、その影響は売上減に直結し、経営自体が苦しくなるという点を、ぜひご理解いただくと経営危機の予防になります。


 表示方法については、これからも厳しくなってきますので、ぜひ一度見直しを行うべき事項といえるでしょう。

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