災害について|川崎市の信長行政書士事務所

query_builder 2021/05/14
災害関係

 5月も半ばに差し掛かり、本格的な梅雨シーズンを迎えます。また、この後には台風や猛暑など、自然災害の件数も増えてくる時期となりました。5月13日、林野庁では、「令和3年度山地災害防止キャンペーン」について公表しています(詳しくはこちら。林野庁のホームページに飛びます。)。梅雨入りとなると、各地で山地災害が増えるようです。国も、災害シーズンを前に準備段階に入っています。


気候は変わっている?

 ところでそもそも、「昔に比べて大雨やゲリラ豪雨が増えている」というのはよく聞く話ではありますが、なんとなく感覚であって、本当はそんなことないだろうという方も多いと思います。私も、同じ立場でした。しかし、ちょっと気になったので実際に調べてみました。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: アメダスデータ-2-1024x633.png

 実際にデータを見てみると、右肩上がりに増えているのが分かります(赤線)。気象庁はこれを次のように分析しています。


・全国の1時間降水量50mm以上の年間発生回数は増加しています(統計期間1976~2020年で10年あたり29.2回の増加、信頼度水準99%で統計的に有意)。
・最近10年間(2011~2020年)の平均年間発生回数(約334回)は、統計期間の最初の10年間(1976~1985 年)の平均年間発生回数(約226回)と比べて約1.5倍に増加しています。
気象庁「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」(https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/extreme/extreme_p.html) 閲覧日:2021年5月13日19時36分


法律における「災害」とは?

 「災害」とはそもそも何なのでしょうか。日常用語で何気なく使っていますが、法律ではどのように定義されているのか。ちょっと見てみましょう。

 わが国においては、災害対策基本法第2条第1号に定められています。


「災害」(災害対策基本法第2条第1号)

 災害とは、「被害」です。もっとも、被害にもいろいろあって、条文では次の現象による被害が、法律上「災害」であるとされています。


  • 暴風、竜巻、豪雨、豪雪、洪水、崖崩れ、土石流、高潮、地震、津波、噴火、地滑りその他の異常な自然現象
  • 大規模な火事
  • 大規模な爆発
  • 放射性物質の大量の放出
  • 多数の者の遭難を伴う船舶の沈没
  • その他の大規模な事故


 この中で特に、豪雨による災害が発生していることは、ご存じのとおりです。そのほかにも、どのようなものが「災害」とされているのかは覚えておくとよいと思います。なぜなら、例えば家が壊れたとき、けがをしたとき、それが「災害」によるものであれば、災害対策基本法により援助を受けられることがあるかもしれないからです。


災害対策基本法とは?

 災害対策基本法は、伊勢湾台風を契機として昭和36年に制定されました。これにより、災害対策全体を国家規模で体系化し、総合的かつ計画的な防災行政の整備と推進を図ることを目的として制定されています。構造は、概ね次のとおりで、①防災に関する責務の明確化、②総合的防災行政の整備、③計画的防災行政の整備、④災害対策の推進、⑤激甚災害に対処する財政援助等及び⑥災害緊急事態に対する措置となっています。このうち、我々に主に関係するのは、次の点でしょう。


防災に関する責務の明確化

 国、都道府県、市町村等に、防災計画を作成した上でそれを実施するとともに、相互に協力する等の責務があることが書かれています。他方で住民等についても、自発的な防災活動参加等の責務が規定されています。


総合的防災行政の整備

 国、都道府県、市町村に防災会議を設置することと書かれており、災害が発生したり、そのおそれがある場合には、都道府県や市町村に災害対策本部を設置することとされています。


災害対策の推進

 災害対策を①災害予防、②災害応急対策及び③災害復旧という段階に分け、それぞれの段階ごとに、各実施責任主体の果たすべき役割や権限が規定されています。具体的には、防災訓練義務、市町村長の警戒区域設定権、応急公用負担、災害時における交通の規制等についての規定が設けられています。

 災害時の交通規制については、そういうのもあるんだなぁという程度に頭にとどめておくと、いきなり規制を受けたときに混乱しなくてすむかもしれません。ちなみに元バス運転手として述べると、たまに大規模訓練によって交通規制が行われますが、バス会社ではこれに合わせてダイヤを変えたりしますので訓練があるという情報を得たら、交通機関のダイヤなども気にするとよいでしょう。


激甚災害に対処する財政援助等

 特に激甚な災害については、地方公共団体に対する国の特別の財政援助、被災者に対する助成等を行うこととされています。なお、これを受け、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律が制定されています。


災害緊急事態に対する措置

 国の経済や社会の秩序維持に重大な影響を及ぼす異常かつ激甚な災害が発生した場合には、内閣総理大臣は災害緊急事態の布告を発することができるものとされ、国会が閉会中等であっても、国の経済の秩序を維持し、公共の福祉を確保する緊急の必要がある場合には、内閣は金銭債務の支払いの延期等について政令をもって必要な措置をとることができるものとされています。


コロナは「災害」?

 ところで、コロナウィルスの流行がこれに当たるのでは?と思った方は、法律家向きかもしれません。しかしながら、原則として「災害」とは最初に述べたものをいいますから、伝染病は、災害対策基本法上は「災害」には含まれないと解するのが一般的だと思います。

 もっとも、「その他の異常な自然現象」に当たるのでは?と思った方は、法律を勉強するとはまるかもしれません。インターネットを検索すると同じように、弁護士有志の活動において、そのようなことが提言されていたりします。法律は厳格に運用すべきか、柔軟に対処すべきかというのは、ある意味哲学な部分があります。今回は、法を改正したり立法をしたりして対応することを選びました。これは、法的根拠をもって対処することで国民の意見を反映できるという利点がある反面、立法ですからやはり対応が遅くなってしまうという難点があります。だからといって逆を行うと、国の独裁につながりかねないという。なかなか難しい問題です。

 ご興味がある方は、第201回国会(常会)の内閣総理大臣の答弁をご覧いただくと、実感を得られると思います。「災害」について、議論されているようです(詳しくはこちら。参議院のホームページに飛びます)。・・・話がそれました。


我々が日ごろから気を付けることは?

 やはり、正確な情報を得ることは大事です。正確な情報を得ることによって、冷静に対応することができます。そのためには、日ごろから常に情報のアンテナを張っておくことが大事です。また、当ブログも行政書士として、市民の方々になるべく有意義な情報を提供していきます。知っているようで知らなかったところを、ポイントを押さえてお伝えしていくつもりです。災害については特に、激甚災害に対処する財政援助等の部分を、今後災害シーズンを前に整理してお伝えしていけたらと思います。


準備しておくといい情報媒体

 災害に関する情報取得という点について述べると、様々な媒体がありますが、その中でもウェザーニュースは便利です。特に、スマートフォンにウェザーニュースのアプリとYouTubeチャンネルを準備しておくと、地震が急に来たときにすぐに開いて情報を見ることができます。最近は地震も多くなっていると感じ、少しでも揺れに気づくと不安になりますが、YouTubeチャンネルを開くと正確な情報を流し続けてくれています。また、コメントも投稿することができるようで、各地の方々がどのように感じているのかといったことや状況が共感でき、不安の緩和に役立ちます。これはぜひブログをご覧いただいてる方にも知っておいていただきたい、防災に役立ついい媒体だなということで、先方にお手紙を出して紹介してもよいか問い合わせたところ、差し支えない旨のお返事をいただきましたので、この度ご紹介いたしました。

 YouTubeでは、普段はお天気お姉さんが朗らかにお話をしながらお天気を伝えていますが、緊急事態にはキリっと切り替わって重要情報をピックアップしてくれています。別視点になりますが、たぶん結構な職人技だと思います。あの切り替えの早さ。


まとめ

 災害は、事前準備、被災中、被災後の段階に分けて対応の方法が異なってくると思います。いつ来るかわからない災害もあれば、備えられる災害もあります。私としては、行政書士として、援助を受けるための行政手続の方法やその仕組み等を、今後お伝えしていきます。

 事前準備として、特に情報媒体は色々探してみるとよいと思います。その中で、今回はウェザーニュースを紹介させていただきました。下記にリンクを掲載しておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。あ、ちなみに、これを機に通信販売の復習もしてみましょう。

 当ブログでもご紹介したとおり、通信販売にはクーリングオフ制度はありません。通信販売において消費生活専門相談員として注意する点は、「返品について」の欄です。

 ウェザーニュースのページの下部右下にあります「特定商取引法の表記」というページを見ます。そうすると、返品についての記載があります。ここがポイントです。通信販売においては、ほとんどがここの記載がそのままルールになります(特定商取引法第15条の3第1項但し書)。例えば、「返品は30日以内」、「返品は4日以内」、「返品不可」などの記載は、基本的には有効です。ですのでみなさんも、ネット等で商品を購入するときなど、通信販売をする際には、「返品について」の記載は目を通すと、トラブル予防に非常に効果的です。

 事前確認をし、ご納得の上でサービスを利用する。これが、通信販売のトラブルを防ぐコツです。


ウェザーニュース様、ご協力いただきまして、ありがとうございました!


ウェザーニュース様のリンクはこちら。

https://weathernews.jp/s/

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